8月4日 9ヶ国目モンテネグロ(1):ウルチン「行き当たりばったりの旅」



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ウルチンの見所
・旧市街…海の前にある城。白い石造りの家はとてもロマンティック。
・12kmビーチ :Velika plaža…旧市街から徒歩1時間。長い砂浜ビーチ。
詳しくは↓

ウルチン旧市街

モンテネグロは、セルビアと一緒になってセルビア・モンテネグロという名前の国だったが、2006年に分離独立した新しい国。

コソボの首都プリシュティナからアルバニアの首都ティラナへ向かおうとしたが、バスを逃してしまったので、モンテネグロのアルバニア人の街ウルチンへ進路を変更。ウルチンがモンテネグロのどこにあるかもわからないのだが、どんな場所なのだろうと逆にワクワクしてきた。

たまにはこんな旅も良いかもしれない。


「ウルチン到着」
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コソボ・プリシュティンを出発したのは午後8時。だが、モンテネグロ・ウルチンに到着したのは午前5時だ。9時間の長距離を走ったバスだが、一体ここはモンテネグロのどこなのだろうか。

朝早かったが、バスターミナルはたくさんの人で賑わっていた。こんなに朝早くからたくさんのバスが運行しているのだろうか。

バスを降りて大きなザックを背負って歩いていると、3秒置きぐらいで
「タクシー?」
{タクシー?」
と声を掛けられ、車のブザーを私に向けて鳴らしてくる。タクシーなどに用がない私にとってはとても厄介者である。朝早くから本当に賑やかな街だ。

朝早いと、どこの店も閉まっている。通常ならばインターネットやインフォメーションで情報収集するのだが、パソコンの電池ももうないし、この時間ではインフォメーションも開いていないだろう。とりあえず私は、早い時間から開いていたパン屋に入って席に座って朝食を取った。

ちなみにこのモンテネグロでも、通貨はユーロが流通している。クリームパイ(40セント)と、ヨーグルト(40セント)を購入。長時間いたので、悪いと思ってもうひとうヨーグルトを買った。合計1.2ユーロだが、硬貨を1ユーロ一枚しか持っていないと言うと、店員は、
「1ユーロでいいよ。」
とマケてくれた。気前の良い店員である。日本でも多少そうだが、このあたりの店では大きな札(20ユーロでも)を出すと嫌な顔をされる。お釣りをレジにあまり用意していないのだろう。しっかり用意してほしいものである。

「ウルチンとは」
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ウルチンには長居するつもりはなかった。首都にも行ってみたかったので、今日の夜にでもバスがあれば首都ポドゴリツァにいくつもりだった。バスのチケット売り場に行くと、夜の8時に出発するバスがあるというのでそのチケットを買った。所要時間は2時間で料金は6ユーロ(780円)。聞くと、バスのチケットオフィスに荷物を置いても良いというので置かせてもらい、私はウルチン観光に出た。

街の中心らしきところに出ると、小さな店がたくさん並んで賑やかになった。だが、それほど大きな街ではないようだ。道の脇にはたくさんの安宿が並ぶところを見ると、たくさんの旅行者がこの街にやってくるのだろうか。だが、インフォメーションの姿はどこにもない。

しばらく歩くとインターネットカフェがあった。この辺りは自前のパソコンを使ってインターネットができる無線LANの電波が飛んでいそうになかったので、情報収集のためにインターネットカフェに入る。料金は30分50セントだ。

そこのパソコンは日本語が使えそうになかったので、私のパソコンを繋いでインターネットを使用した。

始め、日本語で「ウルチン」と入れてもあまり良い情報が出てこない。韓国にも同名の地名があるようで、韓国の情報ばかり出てくる。仕方がないので英語で「Ulqin」と検索すると、wikipediaに載っていた。

読むと、ここは海岸沿いにある街で、夏場は観光地として栄えているそうだ。ここにはモンテネグロで一番長い幅12kmのビーチがあり、時計台や旧市街が残る地区もあるのだとか。昨日バスの中であったアルバニア人が言っていたように、夜にはたくさんのナイトクラブに人々が集まり、賑わうのだとか。行き当たりばったりで来た場所の割には結構おもしろそうな場所である。

外は暑かったので、とりあえずビーチに行きたかった。バスターミナルに置いておいた荷物から水着を取って、ビーチへ向かう。バスの窓口の人に聞いたところ、歩いて15分くらいのところにあるという。そんなに遠くなさそうだ。

「ウルチンの宿」
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ウルチンの宿:プライベートで10ユーロ

道をしばらく歩くと、ビーチへの看板が現れた。だが、歩いても歩いてもなかなか海が見えてこない。あるのはまっすぐに伸びる道のみである。本当にこの道で良いのか。歩き始めてすでに20分が経過している。

道の脇にはたくさんの宿があった。別にウルチンに泊まるつもりはなかったが、このあたりの宿の相場が知りたかったので聞いてみると、
「一泊10ユーロ(1300円)で泊まれるよ。」
という。ドミトリーではなくプライベート(個室)の価格である。悪い価格ではない。ドミトリーもあるかと聞いても通じない。ドミトリーはないのだろうか。言葉が通じないだけだろうか。

「たくさん魚がいる川」
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たくさん魚がいる川

歩いている途中、川があった。川の上には、何やら網が吊下げられている小屋がたくさんある。通りすがりの人に聞くと、
「古い漁師の家だよ。」
と言う。川を見ると、とてつもない数の小さい魚がいる。一つの親子が釣りをしていたが、針の先にパンを付けるだけで大量の魚が波を立てて集まってくる。だが魚は賢く、うまい具合に針に引っかからないようにパンを食べ、竿を上げると先には針が付いているだけだ。意外と難しそうである。見ているとなんだか面白そうだ。釣り竿を持って旅をするのも楽しいかもしれない。

「12kmビーチ :Velika plaža へ」
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12kmビーチ :Velika plaža

歩き始めてから45分が経過し、ようやくビーチに到着した。もしかして窓口で教えてくれたビーチは別の場所のビーチのことだろう。

ビーチは奥が見えない程長いビーチ。そして久々の砂浜ビーチである。ここまで長い間歩いていたので早く海に入りたい。

トイレはやはりペイトイレ。仕方がないので、30セント支払ってトイレで着替えた。

売店で1.5ユーロ(195円)のコーラを買う代わりに荷物を売店に置かせてもらい、海へ!一人寂しいところだが、とても気持ちが良かった。海は、同じアドリア海でもドブロブニクのように透き通っている程美しくなかったが、そこまで汚いわけでもなかった。

そこまで波が立っているわけではなかったが、一番危険度が高い赤色の旗がビーチにたつ。この辺りではサーフィンをする人はいないので、遊泳者向けのサインだからだろう。

ビーチには、泥で体をゴシゴシしている人がいた。泥パックの真似事なのだろうか。なんだか肌を逆に砂で傷つけているように見える。

「ウルチン旧市街へ」
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ウルチン旧市街
12kmビーチから歩いてウルチン旧市街へ向かおうとした。売店の店員に道を訪ねるのだが、
「タクシーなら5ユーロくらいですぐだけど、歩きなら2時間かかるよ。」
ここウルチンにはほとんどバスが通っていない。行くなら歩いていくしかないが、もしそれが本当ならば、今日の夜に出発するバスに間に合わなくなってしまう。だが、時間通り帰れるところまで歩いてみようと思った。

だが、12kmビーチから旧市街へは1時間ほどで辿りつくことができた。きっと地元の人は歩いて行ったことがないのだろう。

旧市街に隣接する小さなビーチMala Plažaがあり、その周りにはウルチンの繁華街がある。多くのファーストフード店があり、ハンバーガーやピザ一切れが1ユーロで食べられるところがたくさんあるなど、物価が安い。モンテネグロも、コソボ程ではないが、物価が安いようだ。

ビーチにある水道から、たくさんの人がペットボトルに水を汲んでいたので、飲めるものだと思って私も水を汲んだ。モンテネグロの水事情はよくわかっていなかったが、ものはためしである。

ビーチの脇から旧市街がある丘へと上がって行った。旧市街は、同じアドリア海に面するドブロブニクの要塞都市とおなじように、真白な石でできた家がたくさん連なっている。ただ、ドブロブニク程建物がたくさんあるわけではなく、建物の密度は低い。丘の高い場所にはホテルがあり、そこからの眺めはとても良さそうである。観光客はビーチや繁華街に集まっており、旧市街にはあまりいないのでとても静かだ。

旧市街から見える海はとても美しい。旧市街の白い建物と青い海の配色具合がとてもきれいだ。行き当たりばったりできたウルチンは、思った以上に良い場所であった。

「小さなダンス・パーティ」
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バスの時間が迫っていたので、1ユーロハンバーガーを購入して夕食とし、バスターミナルへと向かった。

バスはコソボから来たときと同じバスで、運転手も同じ。車掌は私の顔を覚えていたようで、肩を叩いてきた。

バスを待っているとき、店から流れている音楽に合わせて鼻歌を歌っていると、近くにいたアルバニア人達が、
「オ~イェイ!」
と言って踊りだした。一緒に踊ろうと言うので、バスターミナルだったが一緒に踊ってみた。小さなダンス・パーティである。
「オ~マイフレンド!」

先にも述べたが、ここウルチンはモンテネグロでもアルバニア人が多く住む街。アルバニア人達はやはり陽気で人懐っこいようだ。そんなアルバニア人が、私は好きである。

「首都ポトゴリツァへ」
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首都ポトゴリツァへは約2時間で到着した。外はこの旅初めて雨が降っている。それも結構な量だ。

この中宿を探すのも難だし、バスターミナルは夜中も開いていそうだったので、私はこのバスターミナルで一夜を過ごすことにした。

タケノコ

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