8月12日 ブルガリア:ヴァルナ 「黒海沿岸の街」

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黒海

黒海はアジアとヨーロッパを隔てる海。地図上からは湖のように見えるが、イスタンブールの海峡で海へとつながっている。

首都ソフィアから電車で7時間程。遠かったが、一度黒海とはどんなものか見てみたかったのだ。
黒海というからには、普通の海より黒いのかと期待し、私は黒海沿岸の街ヴァルナへ行ってみた。


「ヴァトラ駅到着」
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到着したのは朝の7時頃。廃墟のようなソフィア駅と比べ、ヴァルナの駅はとても新しい。ここでは一泊するつもりではなかったので、次の目的地であるルーマニアの首都、ブカレスト行きの電車をインフォメーションで確認する。ブカレスト行きの電車に乗るには、ブルガリア国境の街ルーセ駅で乗り換えしなければならないのだという。そのルーセに向かう電車は午後17時30分にこの駅を出発する。それまでこの街を満喫できるわけだ。駅には荷物置き場があったので、荷物を預けて早速街に出ることにした。値段は一日3レヴァ(約150円)程で、とても安い。

「黒海へ」
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ヴァルナ駅
荷物を預けて早速向かったのが黒海である。駅の前にある地図をみて海へと一直線へ向かった。

黒海へは30分程で到着。ビーチの近くにスーパーがあったので朝食を採った。いつもならばフルーツを食べるところだが、あいにくスーパーにはフルーツが売っていない。ヨーロッパのスーパーは肉がなかったり、フルーツがなかったり、何か必ず欠けているスーパーが多い。日本で買えるスーパーの品揃え程度を期待するには、大きいスーパーに行くしかないいのである。朝食にはケーキ(1レヴァ:約65円)、パンのスナック(0.70レヴァ:約45円)、ヨーグルト(0.5レヴァ:約32円)を購入し、ビーチへ向かった。

このヴァルナのビーチは肌色の砂。ビーチは長く、端から端まで行くのに20分程かかりそうである。

海を見てみる。冗談半分の期待であったが、黒海は別にほかの海と比べて黒いことはなかった。普通の海である。

だが、海は比較的きれいな方で、内陸にある海だからだろうか、波があまりないので海水浴には向いている。ただ、少し海藻が浮いていた。黒海のビーチの中には海藻がたくさん浮かんでいるところがあると、欧米人に大人気のガイドブック「ロンリー・プラネット:ブルガリア編」に載っていた。もしかしてこの海藻がたくさんあって海が黒く見えるから黒海なのだろうか。

wikipedia「黒海」で調べてみると、なぜ黒海と呼ばれ始めたのかは不明だという。

「ビーチのバナナ屋」
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私はスーパーで買った朝食を食べ、砂浜でそのまま寝た。まだ朝早かったし、横になったらとても気持ちよさそうだったからだ。

実際、波の音がすぐそばから聞こえてとても気持ちが良い。

だが、その雰囲気はビーチにいるバナナによって壊される。
「バナナはいかが?バナナはいかかが?(※多分こう言っている)」
と、バナナのたくさん入ったかごを手に大声を出してビーチを歩きまわっているのだ。その声といったらとてつもなくでかい。

バナナ屋の声は私の居眠りを妨害する。がんばって寝ようと思ったが、この大声が邪魔で眠ることができない。

私は仕方なく、バナナ屋がこなさそうな場へ移動した。やっとこれで快適に眠れるわけだ。

せっかく目の前にビーチがあるので、一人さみしいが海で泳いだあと、再びビーチで寝た。

だが、15分もたたない内に再びバナナ屋の声が聞こえてくる。
「バナナはいかが?バナナはいかが?」
ビーチの雰囲気と静けさ、眠りを妨害するバナナ屋。だが、先ほどよりバナナ屋の往来が少なかったので、私は邪魔されながらもビーチでぐっすり寝た。

「黒海の魚」
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黒海で採れた魚とブルガリア料理のサラダ

ビーチで寝たあと、ちょうどお昼時となった。私はビーチの沿岸を歩き、何か良いレストランはないか探した。ブルガリアのレストランはとても安い。せっかく黒海にいるので、黒海産の魚介類が食べたかった。

途中、寿司屋があったので入ってみようとしたが、マグロの寿司が2貫200円程したので高いと思ってやめた。

ビーチの奥へ奥へと進むと、安価なレストランが集まっていた。私はその中の一つに入り、黒海産の魚が使われている料理があるかと聞くと、あると答えたので入ることに。

注文したのは黒海産の小魚Spratとブルガリア料理katak。Spratはヨーロッパで採れるニシン類の小魚だという。みたところ、お酒のおつまみという感じだ。だが、一人でこの量はきつかった。サラダはとてもシンプル。真ん中に固いヨーグルトの塊が盛りつけられている。これはチーズとヨーグルトの間くらいの味だ。このヨーグルトはとてもよくトマトに合った。

「ヴェルナ市内散策」
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国立考古学博物館

ビーチでたっぷり寝て、昼食を食べ、体力は完全に回復した状態で市内を散策。

まず向かったのは、ビーチの近くにあった公園。大きな像が公園の中心に建つ。ヨーロッパの公園には必ずと言っていいほどなぜか銅像が建っている。公園には中心の通りの中心に花が植えられ、とてもきれいだった。中には大蛇がいる動物園もあったが、入場料がかかるので諦めた。

公園を出たあとに行ったのが、考古学博物館。ブルガリアは昔、トラキア王国の一部だったのでトラキア人の遺物がたくさん残っている。トラキアといえば、浦沢直樹の漫画『PLUTO』に「トラキア合衆国」という国の名に使われていたような気がする。トラキア王国は沢山の黄金があり、多くの金でできた装飾品が残されている。この考古学博物館ではそれが展示されているのである。

考古学博物館でも国際学生証が使え、料金が10分の1になった。東欧の国々は比較的国際学生証が使える。東欧は物価も安くて助かるうえ、国際学生証も使えるとは、とても私のようなバックパッカーにとってはありがたいことだ。

次に向かったのが大聖堂。ポストカードに載っているものは、屋根が金色に輝いていたが、この聖堂の屋根はすでに金色ではない。だが、内部のフレスコ画が鮮明に残って、とても美しかった。

「再び公園で寝る」
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大聖堂の近くにはたくさんんの市場がある。行ってみると、ぶどうがとてもおいしそうなのだ。今はそこまでお腹が空いていなかったので、私はあとでブドウを購入することにした。

市内を散策した後、まだ電車出発まで時間があった。そこで私は、大聖堂の近くにあった公園のベンチで再び寝ることに。今日は寝てばかりである。

「ルーマニアへ」
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私は公園でたっぷり寝たあと、ルーマニアへ向かう電車にのるために駅へと向かった。

ここのチケット窓口でも、ギリシャのときと同じようにタライ回しにされかけた。普通の切符売場と国際路線のチケットは別々で売られていることが多い。だが、駅構内に国際路線の窓口がないので苦心した。

国際路線のチケットを売る場所が駅郊外にあるようだが、道がわかりにくい。インフォメーションのおばさんが教えてくれたが、なかなかその窓口がみつからない。時間も迫ってきたので、とりあえず乗り換え駅であるルーセ駅へ向かう電車のチケットを手にいれ、ルーマニア向けて出発した。

「国境の街:ルーセに到着」
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ヴァルナからルーセへ向かう途中でたくさんの草原が広がる絶景である。私は電車の窓からずっと顔を出して外を観察していた。

ルーセ駅へは4時間ほどで到着した。電車はなんと朝の3時15分出発だという。それまで時間がる。とりあえず夕食を何も食べていなかったので、レストランへ向かった。

ブルガリアのお金レヴァを持ち合わせていなかったので、お願いして換金してもらった。食べたものは鶏とキノコのスパゲティ。これも日本円にして約300円程でいただくことふができた。やはり物価の安いブルガリアである。

「ルーセの悲劇」
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食事を終えたあと、私は電車が来るプラットホームで寝ることにした。この薄暗いプラットホームには誰も人がいないが、電車がきたらその大きな音で気づいて起きるので、駅のロビーで寝るより良いと思った。

だが、ここで悲劇は起きる。一人の親父が私の方へやってきてなにやらブルガリア語で私に向って話してくる。何言っているかよくわからなかったが、しばらくそのブルガリア語を話したあと、いきなりズボンを脱いで陰部を出し、私にキスを迫ってきた。しかも強引にだ!やばい、襲われる!

私はすぐさまプラットホームを離れ、ロビーに行った。ロビーには10人ぐらいの客が同じように電車を待っていたので助かった。もう一人ではない。

駅で寝ることは度々あったが、こんなことは初めてである。

私は再びロビーで寝たあと出発10分前ほどに起き、午前3時15分ルーマニアの首都ブカレストに向って出発した。

タケノコ

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