12月20日 タンザニア(3) アルーシャ:「キリマンジャロの麓にて」


キリマンジャロ山頂 from Wikipedia

「あと10年したらキリマンジャロの雪はなくなっちゃうっていう話だよ。雪がなくなる前に行っとかなきゃね。」

アルーシャで会った日本人の話。雪がなくなる原因は地球温暖化。地球温暖化の危機は世界の場所で迫ってる。

いつもながら気難しい話になるけれど、今月19日に閉幕したコペンハーゲンCOP15(気候変動枠組み条約締約国会議)では、京都議定書に続く新たな枠組みができる予定だったが、取りまとめられることはなく、各国の削減目標も示されなかった。問題を先送りにしては、地球は大変なことになる。そしてその未来は決して遠くないのだ。

何も実行せずただ問題を先送りするより、現実的な事は置いておいて先に「2020年までに25%削減」という野心的な目標を掲げる鳩山政権の理想主義の方がまだマシ。

キリマンジャロに永遠の雪が降り積もることを願うばかりだ。


ここアルーシャはケニアとの国境近くで、キリマンジャロの麓にある町。

動物サファリやキリマンジャロ登山に向かう観光客や、地元の人々でにぎわっている。

町を歩いていたところ、偶然日本人に会い、一緒にコーヒー園へ行くことになった。


「キリマンジャロ・コーヒー」


キリマンジャロといえばコーヒーが有名。コーヒー好きの自分にはたまらない。

コーヒー園へはでタクシー(2人料金9000シリング※値引き交渉後:540円)で15分程。中に入ると、そこはアルーシャの街とは別世界だ。

アルーシャは観光客もいるが、やはりタンザニアにある一つの町。舗装されていない道があったり、道脇でヤギや牛が飼われていたりする。

だが、このコーヒー園は高級ホテルの一角。猿がたまに食事をねだりに来ること意外はまさにヨーロッパだ。

コーヒーは1人2000シリング(約120円)。キリマンジャロのコーヒーは酸味が強いのが特徴だと思ったが、意外にもマイルド。地元だけあってやっぱりおいしい。

コーヒーは残念ながら既に収穫された後。だけど、まだ運よくコーヒーが実る木を発見。コーヒーの実は、昔そのまま食べられていて、コーヒー元祖の国エチオピアには今でもそのまま食べる習慣がある。どんな味がするのか。試してみたかった。農園を管理している人に聞くと、

「いいよ、食べてみな。」

といい、木の実をちぎって食べさせてくれた。赤い皮を剥くと中にライチを小さくしたようなものが入っている。食べると意外にも少し甘い。そのままでも十分いける。しばらくするとカフェインが効き、頭がさえてきた。やっぱりコーヒーだ。


「地元のバーへ」


夜には仲良くなった日本人と一緒に地元のバーへ。バーでは食事もできる。ホテルの人に安いバーを紹介してもらったつもりだったが案外高く、ホテルのレストランよりちょっと安いくらいだ。

自分は鶏肉のミンチをトマトで煮てご飯と一緒にいただくスワヒリ料理を購入。4000シリング(約240円)程。そしてタンザニアのビール「キリマンジャロ」を2000シリング(約120円)で買い、2人で乾杯した。ビールを他人のグラスに注がせてもらうのは久しぶり。この文化は日本でしか見たことがない。

バーにはイングランドのプレミアリーグの中継が映し出され、みんなゲームに熱中していた。観客の反応をみたところ、みんなチェルシーファンのようだ。今チェルシー有利な展開だから良いもの、もし負けるようなことがあれば争いが起きかねない。ちょっと見てみたい気もしたが、安全を考えて自分達はホテルに戻った。


タンザニアとはこれでお別れ、明日は東アフリカ最大の都市、ケニアの首都ナイロビを経由してウガンダへ向かう。ウガンダの治安は良いと聞くので、とても楽しみだ。

タケノコ

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