9月15日 スイス(4)インターラーケン~ローザンヌ:「アルプスの船旅」


エメラルドグリーンの海 トゥーン湖

今回の船旅は海ではない。山だ。スイスにはアルプスの麓にたくさんの美しい湖がある。

今回訪れたのはインターラーケンの西側にあるトゥーン湖、そしてスイスとフランスの国境であるレマン湖だ。

トゥーン湖の色はなんとエメラルドグリーン。なぜエメラルドグリーンなのか調べてみても中々出てこない。誰か知っていたら是非教えてください!

レマン湖は三日月の形をした湖。スイス側には国連欧州本部があるジュネーブや、富裕層の保養地ローザンヌ。そしてフランス側には世界的に有名なミネラル・ウォーターの産地エヴィアンがある。

どちらのルートもまたとない体験ができることだろう。そう期待し、船の旅へ出発した。


「起床」
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今日は宿のベットで起床。やっぱりベットはぐっすり眠れるものだ。いつの間にか朝の9時半になっていた。チェックアウトが10時だったので急いで支度をする。

チェックアウトした後昨日スーパーで買っておいたバナナとリンゴを食べた。二つで1.5フラン(約135円)程だ。朝食の後シャワーを浴び、荷物を持って宿を後にした。

「エメラルドグリーンの湖」
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トゥーン湖

この湖、なんと驚いたことに水の色がエメラルドグリーン。

『地球の歩き方:ヨーロッパ編』には、ここの船に鉄道パスが使えるとのこと。念のために聞いてみるが、
「使えるよ。半額になるよ。」
使えるとは無料ではなく半額という意味のようだ。使えるの定義を明確にしてほしいものである。

料金は半額で16フラン(約1440円)したが、エメラルドグリーンの湖へ是非行ってみたかったので乗ることにした。

自分のほかにもたくさんの観光客で船は埋め尽くされる。結構人気の路線のようだ。

湖の周りには牧場が広がったり、牛の首に巻きつけてあるカウベルが鳴る。その背後には高くそびえるアルプスの山々があり、とてもきれいで神秘的。船に乗ってよかった。

船が出て行く時、今まで雲がかかって見えなかったユングラウフの山々が、ちらっと見えた。まだ9月だというのに、山全体が雪景色。さすが4000m級の山々である。あそこへ行ってみたいという気持ちが高ぶるのだが、スイスの登山鉄道は高いので諦める。残念。

船は途中、いくつもの小さな街の港に泊る。その山に囲まれる湖岸に、ぽつりと小さな街が点々としているのだが、自分はそののどかな風景が大好きだ。

「レマン湖へ」
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レマン湖。奥にあるのがエヴィアン。

トゥーン湖を十分に満喫した後向かったのはレマン湖の湖岸にある街、ローザンヌへ電車で行く。

ローザンヌ駅に着き、すぐに湖岸へ歩いて行く。そこまで大きくない街に見えたが、しっかりと地下鉄が通っている。僻地においても登山鉄道などの交通機関が整うなど、インフラがとても整備されているスイス。物価高以外のことを考えたらとっても住みやすそうだ。

港に行く途中スーパーマーケットに行くと、スイス人がお勧めしてくれたので探していた「Heldi」のチーズがやっと見つかった!これは買うしかない!200gで4.5ユーロ(約600円)。大きなフランスパンが1.2ユーロ(約150円)で売っていたのでそれと併せて買った。

港に行くと、今から10分後に船が出発する。行先は対岸フランスのミネラルウォーターで有名なエヴィアンだ。鉄道パスInterrail Global Passを使うと無料でいける上、面白そうなので早速行ってみることにした。

「レマン湖の船旅:エヴィアンへ」
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フランス・エヴィアン船場

船にはたくさんの座席があるにも関わらず、ほとんどの席が埋まっている程の人々だ。

自分は船の後ろにあるテーブルに座って先ほど買ったチーズとパンを楽しんだ。チーズのふちにある堅い部分を食べていると、スイス人が自分に、
「スイスじゃそこの部分は食べないんだよ。」
たしかにこの部分はおいしくない。だがもたいないので食べていたが、あまりよく見らられないようなので食べるのをやめた。

「Heldi」のグリュイエール・チーズは濃く、少しくせのある味だが、とてもおいしくいただけた。あとここにおいしいワインがあれば最高なのになと思いながらフランスパンとチーズを食べる自分である。

船からは、雲で覆われてうすぐらかったが、遠くの方に高い山々が見える。あれが有名なミネラルウォーターがエヴィアンだろう。

エヴィアンに到着したのは17時半過ぎ。エヴィアンで一度降りてみたかったが、今夜の夜行列車に遅れるかもしれなかったので諦めることにした。

港から見る限りでは、とってもおしゃれな街。白色中心で、家の壁には様々な彫刻がなされている建物の姿が見えた。近い場所にあってもやっぱり違う国。雰囲気は違った。

「イタリアへ」
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寝台車。この部屋に自分一人。まるでプライベートルームみたい。

レマン湖を十分に楽しんだ後、夕食を食べる。今日の夕食はトマトの缶詰と先ほど買ったチーズとパン。トマトの缶詰はどこの国でも安い(スイスは1.4フラン:約136円)うえ、缶詰が大きいのでお腹が膨れる。いつもならトマトスープなどの料理に使うところだが、生でもいけた。

スイスフランの小銭が残った。明日行くのはイタリア。もうスイスには戻ってこない。小銭はその通貨の本国でしか両替できないのだが、もうすでに両替商は閉まっている。残りのコインは9フラン(約810円)結構大きな金額だった。

このような場合、自分はすぐに消費してしまうようなもの(ファーストフード等)よりも、これから買う予定の者、もしくは長い期間使えるものを買うようにしている。そっちの方が無駄遣いしたことにはならないからだ。そのお金で明日の朝食(バナナとリンゴ:2.5フラン:225円)と再びトマトの缶詰、そしてスイスのチョコレート(2.9フラン:約234円)をひとつ買った。

夜行電車のチケットを手に入れる。イタリアへの夜行列車は寝台車しかない。44フラン(約3960円)もしたが、明日の朝には着きたかったので購入した。

午後22時20分、寝台車は定刻通り到着し、イタリアに向けて出発。自分のベットがある個室に入ると、シーツなどが用意されているのは自分のベットだけ。どうやらこの部屋で寝るのは自分だけのようだ。ラッキーだ。まるでホテルのシングルを取った気分。久し振りにたっぷりプライベートな時間を過ごすことができた。

タケノコ

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