8月16日 ルーマニア(4):シナヤ 「ルーマニアで山籠り」

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ブチェージ山。標高2000m。

バスの中で会ったイスラエル人のカップルに教えられやってきたシナヤ。ルーマニアの大自然が広がる場所だ。

ルーマニア第2の都市ブラショフから電車で約2時間の場所にある。駅からすぐにロープウェイが出て、標高2000mのブチェージ山(ルーマニア人から聞き取った山の名前。日本語名は定かではない)へ一直線で向かっていくことができる。

シナヤには山の他にも、修道院やお城などたくさんの見どころがあり、とても良い場所だった。イスラエル人達が勧めてくれただけある。

今回はそんなシナヤの大自然の中で2日間過ごした。


「テントから起床」
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自分のテント
テントで寝て起床したのが午前9時頃。辺りは森に囲まれ、とても静かだったのでよく眠れた。

ここのキャンプ場の管理人はとても親しみやすい人で、英語が話せなくても身振り手振りでいろいろ話しかけてくる。ここにもう一泊してもよかったが、山の上に良い宿泊施設があるとイスラエル人が教えてくれたので、私はキャンプ場を後にして山の頂上を目指すことにした。

キャンプ場からシナヤ駅まではバスが出ていて、片道1.5レイ(約45円)で乗ることができた。ルーマニアの交通機関はとても安い。

イスラエル人によると、シナヤ駅の近くからすぐに山の上まで行くロープウェイが出ているという。駅からシナヤの市街に入ってロープウェイ乗り場を探した。









「昼食」
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トゥーキトゥーラ(ルーマニア料理?) (14レイ:約420円)。豚のレバー。おいしい!

市街の中に「TELEGORANDA」と書かれ、ロープウェイのイラストが描かれた看板が立っていた。これが山頂まで行くロープウェイだと確信。ロープウェイまでの道がわかったので、私は山頂に行く前に昼食をとることにした。

駅の近くにレストランがあったのでそこで食事をとる。私はPrincely Pork Fillet (14レイ:約420円)を頼む。出てきたのは見た目が豪華な料理
。食べてみると、普通の豚肉たと思っていたが、豚のレバーだった。だが味は見た目に劣らずおいしい。420円はちょっと奮発してしまったかもしれないが、値段の割にとても美味しい料理を食することができた。

料金を支払う際にテーブル料金の支払いを求められた。その値段は1レイ(約30円)。テーブル料金が30円ならばまぁ良いだろう。







「ロープウェイはどこ?」
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昼食を食べ終え、私は山を登るためのロープウェイを探した。昼食を食べる前に見つけた看板を頼りにロープウェイ乗り場を探す。

だが、歩いても歩いてもその場所がみつからない。イスラエル人いわく、
「駅からすぐだよ。」
だが、駅から30分以上歩いているのにロープウェイ乗り場が見つからない。

途中、大きな修道院があった。とてもきれいな修道院で、教会の中にあるフレスコ画も良く保存されている。

修道院に『地球の歩き方:中欧編』を持っている若者がいた。私と同じバックパッカーかと思って、ロープウェイまでの道のりを聞こうと話しかけてみると、
「僕…お父さん…お母さん…一緒…。」
残念ながらこのあたりの情報を聞くことはできなかった。

他の英語ができそうな人に聞いてみると、
「歩いてあと30分くらいかな。」
という。もうすでに30分ほど歩いたというのに、更に30分歩かなければならいのか。イスラエル人のすぐ近くというのは1時間程度のことなのか。ちょっとがっくりきたが、せっかくここまで来たのでロープウェイの乗り場まで行くことにした。

重い荷物を持ってきつい坂を登るのは楽ではなかった。登山家はきっともっと重たい荷物を持って、もっと空気の薄くて足場の悪い所を登るのだろう。すごいものだ。

歩いていると、空の上の方にロープウェイのロープらしきものが見える。え?もしかして通り過ぎてしまったのか?だが、私が頼りにしているTelegondoraとロープウェイのイラストが付いた看板はさらに上を示している。もしかしてこの矢印は頂上から下に降りるためのロープウェイ乗り場を示しているのではないか。だとしたら、それは私の行きたい場所ではない。

だが、山のふもとからすでに長い距離を歩いていた私は、上に行った方が近いだろうと思って上へと向かった。

ふもとから歩いて1時間程かかっただろうか。ようやくTelegondoraの乗り場へ着いた。どうやら、このシエナにはロープウェイが2つあるようで、別に山のふもとから上へと上がるロープウェイがあったようだ。私の向かっていたロープウェイはふもとから少し離れた場所。二つもロープウェイがあるとは知らなかった。

ただ、私の乗るロープウェイは頂上2000mで行かず、高度1600mで止まる。1600mからは、別のロープウェイに乗り換えなければならない。私はロープウエイで高度1600mまで上がった後、もう一つのロープウェイに乗り換えた。

「高度2000mの大地」
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山頂付近

ロープウェイはやがて雲の中に入って、窓から見える景色は白一色。

頂上駅に着いた。高度は200斜体0m。気温は11度。少し肌寒い。駅の外に出ると、そこには一面に草原が広がっていた。高度が高いと木が生えないからだろうか。雲で山の奥までは見ることができなかったが、山一面に草原が広がるその景色はとても美しかった。

「高度2000mの宿」
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泊った山小屋

ロープウェイの降車駅近くに宿がある。いつも街にばかり泊っていた私はこの大自然の中で一度泊まってみたいと思い、早速宿を訪ねてみた。

宿には1人だけ英語が話せる人がいたので助かった。部屋はトイレ・シャワー付個室が120レイ(3600円)、共同トイレ・シャワー使用可個室が90レイ(2700円)、共同シャワー使用不可、共同トイレ使用可のドミトリーがなんと24レイ(720円)。シャワー使用不可だが、24レイは安いと思って、このホテルで泊まることにした。

「山頂を散策」
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荷物を置いて、辺りを散策する。先ほども述べたとおり、山頂付近は木が生えず、ただ草原が広がるだけである。空気が澄んでいて、いくつもの山が連なる姿はなんとも美しい。ロープウェイでここまで登ってきたかいがあったものだ。

山の奥の方をみると、羊の群れがいる。この広い草原を生かして羊を飼っているようである。山はとても静か。羊がものすごく遠くにいるのにも関わらず、羊のメーメーという鳴き声は聞こえる。都会の喧騒とは大違いである。

「再び宿へ」
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羊の群れ

山頂の草原でしばらく時間を過ごした後、先ほど遠くにいた羊の群れが宿の近くにきていた。

羊飼いが群れを乱さないように羊たちを棒で誘導する。羊飼いだけで扱えない時は、羊飼いの相棒である犬が羊達をまとめるのだ。その犬はとても利口で、よく羊飼いの言うことを聞いていた。

羊たちの鳴き声も面白い。鳴き声が低かったり高かったり、鳴き声の高さがそれぞれ違うのだ。まるで人間のようである。

羊たちが去った後、夕食を食べた。山の上にスーパーがあるはずがないので、宿のレストランで食事をすることに。

頼んだのはチキンレッグとフライドポテト、そしてパン2切れだ。チキンは100g4レイ(約120円)と書かれていたので安いと思ったが、レシートを見ると倍の8レイ(約240円)。メニューの価格は必ずしも出てくる料理と違うようである。

料金は全部で15.90レイ(480円)程かかった。ルーマニアにしては高額である。料金を100レイ札で支払うと、返ってきたのは84レイ。0.10レイ足りない。請求すると、宿の人たちは皆で笑っている。なぜだ。0.10レイくらいけちけちするなということであろうか。これがルーマニア人の感覚なのであろうか。

後で他のルーマニア人聞くと、この宿の人たちが少し変な感覚なだけなようである。カプチーノを頼むとお湯に粉を入れてかき混ぜずに出されるなど、この宿は変なところが多い。場所は最高なのだが、従業員に難点がある。しかし720円で泊まってサービスの質を求めるべきではないかもしれないが。

「高度2000mの卓球」
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宿の1階には卓球台とビリヤード台がある。私はかつて卓球をやっていた。卓球台を見て無茶苦茶卓球がやりたくなった。

卓球をする親子がいたので、私も入れてくれないかと頼むと、親子の父親方が、
「今からサッカーみたかったところだからいいよ。」
と言って私にラケットを渡してくれた。ヨーロッパの親父にとって、サッカーのテレビ観戦は日本の親父が見る野球と同じ感覚なのだろう。
こうして私は17歳の息子と卓球をすることになった。

おもしろくて3時間くらいプレイした。高度2000mの卓球は、少し空気が薄いので疲れが増したが、久し振りの卓球はとても面白かった。

卓球が終わり、私がパソコンで日記を書いていると、先ほど卓球の相手をした息子が私のところにやってくる。彼は英語を話すことができたので、色々ルーマニアについて教えてもらった。

この宿の夜は、とても充実することができた。

タケノコ

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