モンテネグロ首都:ポトゴリツァ
行き当たりばったりで来たモンテネグロのウルチンだが、大きなビーチと古い街並みが残るとても良い街だった。
せっかくモンテネグロに来たのだから首都にも行ってみようと、モンテネグロ首都ポドゴリツァに行くことにした。
「アルバニアへの険しい道」
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ポドゴリツァのバスターミナルは24時間開いていたので安心して寝ることができた。私のほかにも、バスターミナルで寝るバックパッカ―はいたので、最近一人で野宿することが多かった私には心強い存在だった。
朝起き、バスターミナルの窓口にここからアルバニアへのバスはあるかどうか聞いた。すると、
「ありません。タクシーを使って国境にいくしかないですよ。」
私は驚いた。ここはモンテネグロ首都のポトゴリツァ。各国の主要都市を結ぶバスがあるはずだ。しかもこのポトゴリツァからアルバニアまでは遠くなく、むしろここから一番近い国境はアルバニアと接している。
アルバニアは長い間鎖国政策を採っていた国。この交通網の不便さはその名残だろうか。
困ってベンチに座っていると、タクシーの運転手が話しかけてくる。
「アルバニアになら国境まで20ユーロで行ってあげるよ。国境越えでアルバニアのシェコドラまでなら30ユーロだ。今なら25ユーロにまけるよどうだ。」
このようなタクシー運転手に託すしか、アルバニアに行く方法はないのだろうか。だが思い出してみれば、アルバニアに行くバスはコソボのプリスティナ、そして私が今朝やってきたウルチンから出ていた。そちらに回ってアルバニアに回った方が安く済みそうだ。
バスの窓口に聞いてみると、
「プリスティナまでは16ユーロです。」
という。今朝ウルチンまで6ユーロで来たので、またウルチンに戻った方が良さそうだ。しばらくこのモンテネグロ首都を見て回り、ウルチンに戻ろうと決めた。
「コソボで会ったフランス人」
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バスターミナルを見渡すと、コソボに入った時に会ったフランス人がカフェで食事をしていた。
「またあったな。さっきそこで寝ていたのを見たよ。」
一度知り合った人に野宿している姿を見られると少し恥ずかしい。
彼に、
「ここからアルバニアに行く良い方法はないか。」
と聞くと、
「ここからはタクシーに乗っていくしかないよ。俺は昔、ウルチンへ乗り合いタクシーでアルバニアから入った。5ユーロで行けたよ。」
この辺りには、タクシーの運転手が人数を集めて長距離を走る乗り合いタクシーがある。主にバスターミナル等にいて、乗り換え客を集めているのだ。
乗り合いタクシーもバスの値段はさほど変わらないし、やはりウルチンに行かなければならないようだ。
フランス人の彼は、私にアルバニアへの入り方を教えてくれたせいで、サラエボ行きのバスを逃してしまったようだ。なんとも申し訳ないが、
「いいよ。俺には時間がたっぷりあるからさ。」
彼はとても寛容な人だった。
「ポドゴリツァ散策」
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ポトゴリツァはモンテネグロの首都。正直私はそれだけしか情報を持っていなかった。
まず最初に見えたのが、大きなマーケット。2階建てで、2階に日用品の個人店が、1階に野菜や果物の市場がある。
2階の服屋は韓国のデパート内にあった個人商店のように、壁にたくさんの服が掛けられ、売られていた。建物自体はモダンな建物なのだが、中にある店はレトロな雰囲気が漂っている。
次に見えてきたのが時計台。この時計台について調べてみたが、なかなか情報がない。だが、このちょうど良い小さな時計台はとてもかわいらしい。
街の中心街はブティックが並んでいる。だが、まだモンテネグロ市場に参入する企業が少ないのか、他の都市程ブランドショップは見当たらなかった。
次に向かったのが、小さな教会。見た目はとても古い。中に入ると、正教の教会らしく、天井にはたくさんのフレスコ画が描かれていた。だが、やはり古いようで多くは剥げ落ちていた。このような味のある教会には、より神聖な気分にさせられる。
ポットゴリツァで見たものはこれだけだ。この町は首都らしく、広々とした道が続いたりするが、あまり主要スポットはないようである。木が生い茂る川もあったが、そこには水が流れていなかった。このあたりは乾燥するのだろう。
ポドゴリツァの時計台
ポドゴリツァの教会
「再びウルチンへ」
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ここモンテネグロからアルバニアに向かおうと考えていたが、この首都ポットゴリツァからアルバニアに向かうバスは残念ながらないようである。首都だから絶対にあるだろうと思ってきたのが間違いだったようだ。
バスターミナルに行き、時刻表を見ると運よくすぐにウルチン行きのバスが現れた。ウルチンへのバスは結構な頻度で運行されている。6ユーロのチケットを買って、私はウルチンへ戻る。
「ウルチンの宿」
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ウルチンで泊まった宿:10ユーロ
ウルチンへは約2時間半程で到着。ウルチンのバスターミナルで、アルバニア行きのバスがあるかと尋ねると、
「朝の6時発と、昼の12時半のバス二本だけだからもうないわ。明日まで待ってください。」
最近バスターミナルに泊まったりしていたので、そろそろ宿に泊まりたかった。洗濯ものが溜まっていたこともあったので、私は早速宿を探す。
バス乗り場で一人の男に声を掛けられた。
「おい、宿を探しているのか?旧市街の近くで10ユーロ。どうだ?」
旧市街は昨日行った際に気に入っていたし、10ユーロはそこまで高い値段ではないので、私はこの男の言う宿にお願いしようと思った。すると、
「じゃあ旧市街までタクシーで5ユーロだ。」
「タクシー使わず歩いて行きたい。」
「それは無理だな。」
どうやらこの男はタクシーの運転手のようだ。私をタクシーに乗せるために適当に宿情報をしゃべっているだけである。
タクシーは基本的に使いたくない。なのですぐに断った。
バスターミナルの近くにある宿に聞いたら15ユーロ。昨日聞いた宿の方が安い。バスターミナルから少し離れているが、私は昨日訪れたホテルに泊まることにした。
ホテルに行って聞くと、宿泊できるというのでよかった。このホテルは広い庭があってそこにはキウイが成っている。外壁は全て白くてとてもおしゃれな雰囲気である。
キッチンも付いていたので、私はさっそく料理をした。以前買った買ったツナ缶とジャガイモ2つ、そして近くの八百屋で買ったトマトときゅうりを使ってパスタとサラダを作った。八百屋でにんにくをひとかけらだけ売ってくれと頼むとサービスしてくれた。とても気前の良い八百屋である。
作ったパスタとサラダはとてもおいしい。自分で作ると、安いばかりでなく量を多めにとることができるので良い。これからもなるべく自炊をしよう。
「就寝」
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ウルチンは昨日十分に回ったので、今日は洗濯をしてすぐに寝た。最近熟睡することができなかったので、私はすぐに寝ることができた。
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