8月8日 10カ国目マケドニア(1):オフリド「バルカン半島最深にして世界最古の湖」


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世界遺産オフリド湖とカヨネ教会

スコピエ見どころ
・スコピエ湖(透明度抜群!世界最古の湖)
・ヨヴァン・ボゴスロヴ・カネヨ教会 (湖岸にある小さくてかわいい教会)
・スコピエ旧市街(湖と並んで世界遺産)


マケドニア国旗:日本の旭日旗に似ている。
実はこの国旗はギリシャの要求で新しく変えられたものだ。詳しくはwikipediaにて。

マケドニアというとあまりなじみがない国だが、想像以上に魅力的な国だった。

マケドニアには、バルカン半島最深にして世界最古の湖の一つであるオフリド湖がある。最深部は288メートル。東京タワーがほとんど湖の底に沈んでしまう。さらに、この湖は地球ができたときからあるそうだ。

そんなに昔からあるのなら汚染が進んだりしているのではないかと思ってしまうが、そんなことは全くない。湖は透き通るようにきれいだ。こんなきれいな湖は今まで見たことがない。長い歴史の中でよくここまできれいな状態を保っていられたものである。

周辺には歴史的な街もあり、その街と湖合わせて世界遺産に登録されている。

マケドニア国民や周辺諸国の国民は、このオフリドバカンスにやってくるので、夏は人口が10倍になる。だが、日本のビーチのように人でごった返しているわけではない。とても穏やかで、静かな場所である。

今回は、そんなオフリドにやってきた。


「ポーランド人歓迎!」
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昨日の夜夜行バスでこの街にやってきた訳だが、
夜行バスはこのオフリドから少し離れた場所に私を降ろした。バスはさらに先の目的地に向かって去って行く。

幸いにも、ここで降りた若い観光客が他に5人いた。みんな英語をしゃべることができたので助かった。聞くと、ここからタクシーに乗ってオフリド市内へ行くのだという。私も便乗させてもらうことにした。

タクシーは二つに分かれ、私の方にはほかに同い年のポーランド人の女性二人が乗った。街に着くと、私と一緒にいたポーランド人が宿の客引きに声をかけられている。客引きもポーランド語を話すことができ、私には会話が全く理解できなかった。

最初断る様子だったが、次第に会話が盛り上がっていく。なんと客引きはポーランドに旅行に行ったとき良くされたので、お礼をしたいのだとか。なんと一泊5ユーロで泊まらせてくれるという。私は日本人だが、便乗させてもらえることになった。

私たちは宿までタクシーに乗せられたが、タクシー代は客引きが払ってくれた。だが、自分の宿の部屋が一杯だったので、ほかを探してくれるという。その間、彼がの家で自家製の葡萄酒:ラキを御馳走になった。

しばらくして、私のみ一泊だからだろうか、パソコンとベットが置かれている小屋に案内された。パソコンは自由に使っていいという。値段は5ユーロ。申し分のない安さである。ポーランド人でもない私がこんなに優しくされていいものかと思ったが、遠慮なく滞在させてもらうことにした。

「私がここに泊まっていること知っている?」
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朝起きると小屋近くに家には見知らぬ人が住んでいる。もし、この人たちに私のことが知らされていなかったら、大きな騒動になるだろう。彼らに英語が通じるかどうかも不明だ。なので、別に自分が悪いことをしているわけではなかったが、小屋を出る時コソコソしてしまった。

だがいつまでもコソコソしていると怪しまれるだけなので、家の人に話をしてみた。案の定英語は話せなかったが、怪しまれている様子はなかった。とりあえず助かった。

「エメラルドグリーンの湖」
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とてもきれいなオフリド湖
オフリドにはエメラルドグリーンの海らしからぬエメラルドグリーンの湖が広がる。透明度は高く、たくさんの小さな魚が泳いでいるのが見える。こんなにきれいな湖はみたことがない。人々は堤防から湖に飛び込んだりして楽しんでいる。

湖に隣接する街もまたきれいだ。この街も白い壁とオレンジの屋根で家の構造が統一されており、美しい。特に湖岸に沿って立ち並ぶ建物が、湖と一緒になってきれいだ。

湖岸の近くには小さな教会がある。カヨネ教会(正式名聖ヨヴァン・ボゴスロヴ・カネヨ教会 (Св. Jован Богослов Канео ) だ。この教会と湖の背景が合わさる景色はとても美しい。私は教会の裏にある丘に登って風景を堪能した。

新年、この教会から聖職者が湖に飛び込むそうだ。木で作った十字架を湖に投げ、祈りながらその十字架めがけて飛び込むのだとか。みると結構な高さがある。ここから飛び込むことで、一人前の聖職者になることができるのだろう。




「ジプシー」
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街を歩くと、よく貧しい子供が私に手を差し出し、お金を求めてくる。旅で出会ったオランダ人は、彼らのことをジプシーと呼んでいた。
「ここのあたりにはたくさんのジプシーがいるよ。」

あとで調べてみると、ジプシーとはバルカン半島等に住む移動民族である。ジプシー全てがそうかわからないが、街で会った観光客等にお金を求めてくる。

私はお金をたくさん持っているわけではないが、少なくとも彼らよりは持っているだろう。彼らは本当に貧しく、私のような者がお金を渡さなければ生活できないのかもしれない。だから私は、時々彼らにコインを渡す。

今回現れたのは3人の小学生くらいの子供。だが、見たところけっこうよさそうな服を着ている。ただの悪い子供にしか見えなかった。私が無視してもしつこく付いてくる。私は無視し続けて振り払った。

「一緒に起業しないか?」
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私は今夜は宿に泊まらず、スコピエへバスで向かおうと考えていた。泊っていた小屋に帰ると、昨日小屋を貸してくれた人の姿があった。今日19時発のスコピエ行きバスに乗ると伝えると、遠慮なく荷物をそれまでここに置いておいてよいという。やはりとても優しい人だ。

彼に、私が大学で国際政治経済学を学んでいると伝えると、わからないことがあると言って何かを取りに行った。5分程度経った後、彼はカラオケマイクセットを持ってやってきた。
「マケドニアを含むこのバルカン半島にはカラオケセットがないんだ。このカラオケセットは米国から輸入したものだが、英語の歌しか入っていない。そこでバルカン半島の歌をこのカラオケセットに入れて販売すれば絶対に売れる!」
だが、彼はカラオケセットに曲を追加する技術を持っていない。手元資金と、音楽の元となるMIDIはたくさん持っていいるようなのだが、カラオケセットに追加できないのだ。そこで経済を学んでいる私ならできると考えたようで、一緒にこの事業をやらないかと誘ってきた。もし手伝ってくれたら利益は半々、もちろん宿代も払わなくてもいいというのだ。

バルカン半島には特有の音楽がある。バルカン半島を長い間旅行してきた私も何度か耳にした。さらにバルカン半島の人々は歌と踊りが大好きである。そんなバルカン半島にカラオケビジネスを展開する話はとても面白そうだ。だが、あいにく私にはカラオケマシーンに音楽を入れる技術を持ち合わせていなかったし、旅を続ける方に興味があった。なのでこの話を断った。

「こんな話をしてごめんな。」
マケドニア人は私に申し訳なさそうな感じであった。でもバルカン半島のビジネスに触れることができた私はとても満足である。

「スコピエへ」
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そしてついに私は次の場所である、マケドニア首都スコピエへ向かう。

バスはギリギリだったが間に合い、19時にスコピエへ向かって出発した。

「バスの中にいた子供達」
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バスの中には先ほど街で会い、お金を求めてくた3人がいた。彼らはスコピエに向かうようだが、そんなお金があったのだろうか。手をみると100ユーロ(13000円)札を握っている。物価が安いこの当たりではとても高額な紙幣だ。どこから手に入れたのだろうか。

彼らは私の隣席が空いていたので、座ってきた。すると、近くにいた女性が英語で、
「財布とか気をつけてね!」
と警告してくれた。こんな小学生のような小さな子供でも盗みをするようだ。

だが、何もすることなく教育の場を与えられ、毎日家とごはんが用意されていた私の子供時代。彼らは悪ガキかもしれないが、彼らの貧しいであろう状況を考えると、私は本当に贅沢に生きてきたのだと改めて感じた。

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タケノコ

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