11月28日 アラブ首長国連邦(1) ドバイ:「デザート・サファリとフィリピン人」


デザートサファ

ついにやってきたアラブ首長国連邦、ドバイ。

完成目前の歴史上においても世界一高い建物「ブルジュ・ドバイ」、唯一人工衛星から見えるヤシの木の形をした人工島「ジュメイラ・アイランド」や世界地図の形をしている「ザ・ワールド」など次々と大型不動産事業が進行中のホットスポット。

先日起きた「ドバイショック」。ドバイ政府の信用不安から起きた一時的な世界市場の大混乱であるが、この出来事からこのドバイが世界中に与える影響力の大きさを感じることができる。この大事件がまさに起きている時に当事国であるドバイに自分がいるとはなんとも偶然だ。

今日は急速に発展するドバイ中心部とは違った一面を持つドバイと、砂漠の中を突き抜けるデザートサファリに参加。デザートサファリは迫力満点でとっても満足。仲良くなったフィリピン人と貴重な話をすることもできた。



「もうひとつのドバイ」
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魚市場に並ぶサメ

今日は午前中に超高層ビルなどの開発が進んでいない地区に行った。ゴールドスーク、魚市場や野菜市場、ドバイ博物館などがある地区である。この地区は当初頭に描いていたドバイと全く違うイメージだった。漁業も盛んなここドバイの魚市場は活気に満ち溢れ、様々な種類の魚が並ぶ。小さなサメが大量に積まれていたのには驚いた。

ドバイには運河が流れているのだが、橋がない場所ではアブラというレトロな小舟が両岸を繋いでいる。急速に近代化が進むドバイでも、昔の文化を大切にしているようだ。


運河を渡るアブラ

「デザート・サファリ」
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午後はドバイ近郊の砂漠を4WDランドクルーザー(ツアーにはたくさんの4WDが走っていたが、ほぼトヨタのランドクルーザーが使用されていた。)で駆けまわる「デザート・サファリ」に参加。一度砂漠を思いっきり味わってみたかったのだ。ドバイ市内から1時間程走りると道の両側はもう砂漠。そこの中に突っ込み、砂丘を登り下り。車体を斜めにさせて砂に滑るように4WDを運転するので、転倒するのではないかとハラハラさせられる運転だった。

「ドバイのフィリピン人」
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4WDツアーの後はビュッフェ形式の夕食が用意されている。4WDツアーで仲良くなったフィリピン人と食事を一緒にした。

フィリピン人の彼らは、日本の大手建設会社大林組で働いていた。
「今鉄道が建設中なのを知っているだろう。それやってるんだよ。」
今建設中の鉄道というのは「ドバイメトロ」という新交通システム。工事を受注したのは4社だが、そのうちの3社は日本企業である。一部路線が今年9月に営業開始したものの、まだ未完成だ。
ドバイにはインド人、フィリピン人、パキスタン人などたくさんの外国人が働いているという話をすると、
「日本人もたくさんいるよ。」
と言う。どんな職に就いているのかと聞くと、
「日本人はみんなマネージャーさ。」
日本企業に雇われているフィリピン人の話しなので当然の返答かもしれないが、その答えを聞くと少々複雑な気持ちになる。
ずっとここで働くのかと聞くと、
「次はバーレーン辺りがいいな。」
ドバイショックの影響は出稼ぎ労働者にも起きている。

近年ドバイの人口は急速に膨らみ、1980年の時点で28万人だった人口は2007年に120万人と4倍以上膨らんだ。だがその8割が外国人労働者であると聞く。出稼ぎ労働者達が生み出す経済効果は少なくないだろう。ドバイショックによって出稼ぎ労働者が他国に流出し、人口が急速に減少すれば、それまたドバイ経済に与える影響は大きなものになるだろう。

今回のドバイショックは、隣の石油で潤うアブダビ首長国の援助があるので楽観視されているが、対応が遅くなればドバイの傷はより深いものになっていくだろう。

タケノコ

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