12月19日 タンザニア(2) ダル・エル・サラーム~アルーシャ:「アフリカの広大な大地とバス」


Pixaboyより

アフリカ大陸は広く、またそこにある国も大きい。

今日はタンザニア海岸の真ん中にある中心都市ダル・エル・サラームからケニアとの国境に近いアルーシャへ向かった。

「バスチケット・スクランブル」


朝6時頃からバスが出ていると聞いていたが、早朝は治安が良いとはえない。朝9時ごろ行くことにした。

だが、その時間帯にはアルーシャへ向かうバスがほとんどが満席状態。どこのバス会社チケットオフィスに行っても、

「すまない。」

と言われる。もしかして乗れないんじゃないかと思い、またチケットオフィスを訪ねると、

「いいよ。30000シリング(約1800円)だ!」

30000は高い…通常20000シリング程のはず。ツアリストプライスを吹っかけられていると思い、値引き交渉をしたが、

「いいよ、じゃあ他に行きな。」

…足元を見透かされている。もうこれ以上探し回るのは時間の無駄だと思い、料金を支払ってチケットを受け取った。すると、

「じゃあ早く!すぐにバスが出発するから!」

言われるがままについてと、バス乗り場へ。だが、そこはまさに戦場だ。あらゆる人がバスの従業員から残り少ないバスチケットを買い求め、バスの入り口を塞いでスクランブル状態。安売りセールに集まる百貨店のおばちゃんレベルとは比べ物にならない。皆20000シリングを握りしめて声を上げる。

自分が買ったバス会社のチケットオフィス従業員も同様に20000シリングを握りしめて声を上げている。え?自分はもうすでにチケットを買っているのに、何故か他会社のバスチケットを買い求め、自分をそのバスに乗せようとしている。しかも自分が払った料金は10000シリング(約600円)高い。大きなコミッションを取られている。

いつもならすぐに払い戻すように文句を言うところ。だけど、払い戻してもらってこのいかついアフリカ人達がひしめく中に入り、チケットを購入するのは危険だ。10000シリングは諦めた。

チケットオフィス従業員は戦利品を自分に渡し、スクランブル状態になっているバスの入り口へ自分を連れ、入口へ押し込んでくれた。

こんなに大人気ならば増発すれば良いのに。何か増発できない事情でもあるのだろうか。


参照:pixaboyより

「バスでの長旅」


バスの長旅は10時間に及ぶ。広大なアフリカでの移動は一苦労。しかもバスは5列シート。最大限に車内を利用している。

だけど窓の外に広がる景色は、ここが今まで旅してきた場所とは全く違うことを教えてくれた。

一面に広がるバナナやパイナップル畑。木を逆さまにして地面に突き刺したようなバオバブの木。小さな村には、頭にフルーツがたくさん入った大きなかごを乗せて運んでいるアフリカ人達がたくさんいる。まさにここは自分にとって異国だった。

目的地アルーシャに近づくと、見えてきたのはアフリカ最高峰のキリマンジャロ。赤道付近に位置し、この暑い熱帯地域において雪が積もる山が見えるのはなんとも不思議だった。

他地域と大きく異なり、魅力あふれるアフリカの大地。だが、まだアフリカの旅は始まったばかりだ。

タケノコ

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