11月5-7日 エジプト(12-14):「ダイビングの登竜門」


4人で一緒にレッスンを受けた。一番左がインストラクターのZenさん

4日からここ紅海沿岸都市ダハブでダイビングスクールに通い、1週間かけてライセンスを取得する。

最初の4日間で、スキューバダイビングの登竜門である「Open Water」ライセンスを取得。これで水深18mまで潜水可能になる。

自分はこの後、「Advanced」ライセンスも取得。これで普通の人間の限界である水深40mまで潜ることができるようになる。

「Open Water」講習内容
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1.泳力検査
まず行うのは泳げるかどうかの検査。
200mどんな方法でも良いので泳ぐか、それができなければシュノーケリングで泳ぐ。その後分間の立ち泳ぎだ。

通常はプールで行うのだが、ダハブの場合は海を泳ぐ。幸い、この日は潮の流れが小さく流されずに泳げた。

比較的容易な課題であるはずだが、最近泳いでもないし運動もしていないので泳いだ後の疲れは大きい。

2.プール実習
次に行うのがプールでの実習。ここダハブにはプールがないので、ビーチのような浅い場所で実習を行う。

潜水の仕方や、水中でゴーグルが外れた時、背中の器具が外れた時などの対処法、足がつった時の対処法などを教わる。地上で今日行うことを説明され、水中に行き、インストラクターが見本を見せた後自分たちはそれを真似るのだ。

ダイビングは、基本的にバディーというペアを組み、水面、水中でトラブルが起きた時お互いを助け合う。酸素ボンベが切れた時や器具が外れた時などだ。自分も一週間同じバディーと組んで頑張った。

3.海洋実習
そしてプール実習を終えると、まず底が砂地になっていたり海草が生えている深い場所を潜る。いきなりサンゴの上を泳ぐと、うまくコントロールが効かずにサンゴを傷つけてしまう恐れがあるからだ。

海中の理想的な泳ぎ方は、体を海底と平行(流線型)にし、浮きも沈みもせずに海中で無重力のような状態(中性浮力)を保つこと。この状態を保つために肺の中に空気を出し入れしたり、BCDというベストに酸素ボンベを通じて空気を出し入れしたりして浮き沈みを調節する。これが意外と難しく、いつの間にか水面近くまで浮いて行ったり、水底へ沈んで行ったりする。

4.ペーパーワーク
講習は海での実習のみでなく、テキストに沿って授業が行われる。期間中毎日宿題が出されるのだが、テキストを軽く読めばすぐにできるもの。また、テキストに沿ったビデオも見る。

最後はテスト。ほぼ4択問題で7割程度取れば合格。テキストの要約部分と宿題プリントをやればばっちりである。とっても簡単であまり落ちる人はいない。

以上すべてこなせば、晴れてダイビングライセンスを獲得できる。

「Deep Blueな日々」
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Deep Blue

1週間近く同じ宿に泊るのは今回が初めて。日本人宿ということもあり、まるで日本にいるような感覚になるのでとても落ち着く。

このDeep Blueではほぼ毎日泊っている人で協力し、夕食を作る。「里芋とチキンの甘煮」、「チキンの南蛮煮」など様々。日本の食卓に並ぶものと同じ様な感じだが、食材はエジプト産だ。里芋といっても現地の市場に並んでいる「里芋モドキ」を使う。エジプトの里芋は箇所によって苦い味がしてあまり美味しいものではなかった。

一番変わった食べ物は「」というもの。大きなイモのようなもので、全体的に赤紫色に染められている。味は何とも言えない。煮ても漬けても泥臭いのだ。この泥臭さがなければ美味しいのかもしれない。

この宿には日本語の本が多く置かれている。漫画から小説までジャンルは幅広い。こんなところまで来て日本語の読み物を読むのも微妙な感じがするが、ついつい手が出てしまうもの。東野圭吾の『秘密』があったので思わず一晩で読み切ってしまった。

「沈没の街ダハブ」
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ダハブ

ダハブは本当に居心地がいい。食べ物もそこまで悪くないし、物価も安い。目の前にはダイビングの聖地である紅海が広がり、景色は最高。気が向けば海が荒れていない限り好きな時にダイビングやシュノーケリングを楽しむことができる。

散歩する時も気持ちがいいし、毎日新たな出逢いや発見がある。お店に近づくと、エジプトではアラビア商人特有の強引さに遭遇するものだが、ここダハブではそのような商人はそこまでいない。この辺りはエジプト人だけでなく、遊牧民であるベドウィンという違う民族の人々が多く住むことが影響しているのだろう。温厚で人懐っこい人々が多い。

ただ、外国人相手には多くの店が地元料金に比べて割高な料金を提示してくる。エジプトの物価は本当に安いのでその割高料金でも十分安いのだが、ここはその割高料金を見抜いて商人と闘わなければならない。だが、ここダハブで力を入れなければならぬことといえばこの闘いぐらいである。

「沈没」とは長期旅行者によくあるもので、移動するのが面倒になったり、その土地・宿が気に入ったりして長期間同じ場所に滞在すること。沈没者は一日中漫画を読んだり、飲んで騒いだりして思い思いにゴロゴロする。ここダハブはあまりの気持良さで、沈没し易い場所といえる気がする。現に長期滞在者が多い。それだけ良い街なのだろう。

タケノコ

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