7月10日 ギリシャ(3):ロードス島~サントリーニ島 「蝶の谷」



ロードス島 蝶の谷

「起床」
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今日でこのロードス島ともおさらば、次は火山の島サントリーニ島へフェリーで移動する。出発は午後5時。まだだいぶ時間があった。

ギリシャ政府の観光客向けペーQジにロードス島の紹介があるのだが、そこにロードス島の「バタフライ・バレー(蝶の谷)」についての記事があった。その谷にはたくさんの蝶が住み、7~9月がシーズンだという。今まさにシーズン真っただ中だった。

ただ、そこに行くにはバスの運賃往復10ユーロ(1300円)、入場料4ユーロ(520円)かかるので迷いどころであったが、せっかくのシーズンなので行くことにした。

昨日英国人に振り回されていた韓国人のキムさんも、バタフライ・バレーに興味を持っていたようで、モトさんと合わせて3人でバタフライ・バレーに向かった。

バス停へ向かう途中、私達は朝食を食べた。通りにあった小さなカフェで、私は1.5ユーロ(195円)のチーズパイと持参の水を飲んだ。その時、キムさんが、缶のリプトン『グリーンティー』を飲んでいたのが気になった。こっちでも緑茶は飲まれているようだ。しかもリプトンが緑茶を出しているとは驚きである。キムさんは、
「でもこれ全然日本のものとは違うよ。」
と教えてくれた。気になるので、今度自分で試してみることにする。

「新市街散策」
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バタフライ・バレーへ行くバス乗り場に行くと、ちょうどバスが出たばかり。運がない。次のバスは1時間後であった。

仕方がないので、私達は別々にそのバス停のまわりをうろちょとしていた。しばらく経ってモトさんが、
「近くに大きな教会あったから行くのはどう?」
と誘ってきたので、3人で近くの大きな教会に行くことにした。

港に沿って建てられている大きな教会の中には、たくさんのフレスコ画が描かれている。イエスキリストのみならず、パウロやジョンなど聖書に出てくるであろうたくさんの人物が描かれている。

普通、教会にはイエスキリストの肖像かないが、こうしてたくさんの人物が描かれているものは、この地域の宗派である「ギリシャ正教会」の特徴であるとキムさんが教えてくれた。

実は彼女はキリスト教徒である。韓国には人口の半分がキリスト教であるそうだ。モトさんも知っていて、結構常識のようだ。恥ずかしいことに私はその事実を知らなかった。

「バタフライ・バレーへ」
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教会を出てバス停に行って5分ほど待つと、バスは現れた。ついにバタフライ・バレーへ出発である。

正直、バタフライ・バレーと言ってもどれだけ蝶がいるのかというのは疑わしいものだ。私とモトさんは、
「ほんとうにそんなに言う程いるんかいな。」
と話していたのだ。ただ、たくさん蝶がいることを信じてバスが到着するのを待った。

「バタフライ・バレー到着」
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バタフライ・バレーへは、出発してから45分程で到着した。バスを降りでしばらくあるくと、真中に小川のある小さな谷にでた。これが「バタフライ・バレー」なのだろうか。よく見ると少し蝶が舞っている。もしかして奥に入ってもこの調子なのだろうか。

入場ゲートで4ユーロ(520円)の入場券を購入し、私たちはバタフライ・バレーに入った。

しばらく歩くと、その風景は私の想像を超えていた。本当にたくさんの蝶がいる。木で太陽から隠れているのだろうか、木の陰になっている側には大量の蝶がとまっているのだ。想像を絶する程多くとまっている。少し気持ち悪いくらいである。

あちこちをみると、木のみならず、葉っぱや岩陰にもとまっている。なぜこんなに大量にいるのだろうか。

ただ残念なのが、それらがとまるだけで舞っているわけではないのだ。木を揺さぶって蝶を舞わせたかったが、多くの観光客がいる前でそんなことは不可能である。蝶よ舞え舞えと、心の中で叫ぶだけである。

バタフライ・バレーの道は最初なだらかだったが、途中で山を登るかのように急になってきた。上まで登った時には、モトさんは疲れをとるために寝っ転がっていた。

「修道院」
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バタフライ・バレーの上には修道院があり、私たちはそこに行ってみることにした。小さな教会を見ることができただけだったが、そこの隣にあるベンチからみる風景はとても良いものだった。急な坂を登ってきたかいがあるものだ。私たちはそこで水などを飲んで休憩した。

「帰り道」
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帰り道は行きと同じだった。しかし、行きより多くの蝶が飛んでいる。行きのときは蝶のお昼寝タイムだったのだろうか。とても幻想的だった。ただ、まだ多くの蝶が飛んでいない。この蝶すべてが飛んだらどうなるのだろうか。一度その光景を見てみたいものだ。

下まで降り、私とキムさんは昼食にパイを食べた。モトさんはあまりお腹が空いていないようだ。パイを食べたが、とても脂っこい。この国の食べ物はなんだかほとんど脂っこい。私の選択が間違っているだけなのだろうか。

バスの出発時刻は14時と言われていた。バスは少し早目に早めに着いたが、始発なのにも関わらず13時50分に出発した、ギリシャのバスは結構いい加減である。

「フェリーへ」
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バスが到着し、私たちは荷支度をするためナソス(ホテル)へ向かった。そしてホテルに到着し、荷支度を整えたがまだ時間があった。

そこで、キムさんは考古学博物館でまだ見ていないものがあるので行き、私とモトさんは無線LANの使えるカフェに行き、インターネットをすることにした。

カフェを選ぶ際、どこでも同じなのか強引に店に入れようとするところがある。あのように呼び込むスタイルは個人的にあまり好きではない。強制されて気持ち良いことなどないのだ。

私とモトさんは、ナソスの近くにあるカフェに入り、インターネットをした。モトさんもmixiをやっていることを聞き、早速マイミク申請した。誰でもmixiはやっているのだな。

30分ほど過ぎ、キムさんが戻ってきた。
「あと30分でフェリーが出発するわよ。急がなきゃ。」
ここでモトさんとはお別れである。モトさんは私とは違う島、クレタ島を目指すからだ。モトさんは旅で初めて会ったバックパッカ―だ。とても良い思い出をありがとうございました。

そしてわたしは、同じサントリーニ島を目指すキムさんと一緒にフェリーポートへ向かった。

「サントリーニ島へ」
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私達の乗る船は、トルコから来たときと違う港から出航するので港を探すのにすこし時間がかかったが、なんとか出航10分前に辿りついた。

サントリーニへの所要時間は6時間、到着時刻はなんと午前12時30分である。真夜中だ。しかし、私は着いてからことを全く考えていなかった。港が24時間あいているということなので、そこで寝るのも良いかと思っていた。

私達の乗った船は「Blue Star Ferry」。このフェリーはとても質が良いようだ。内装はとてもきれいだし、レストランやカフェも充実し、1h3ユーロと有料だが、インターネットも楽しむことができる。値段は30ユーロ(3900円)。良い船に乗れてよかった。

「到着」
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サントリーニ島に到着。到着すると、インフォメーションセンターが開いていた。どうやら、まだホテルを申し込むことができるようだ。私は一泊25ユーロ(3250円)のホテルに泊まることにした。部屋に入り、私は疲れていたのですぐにぐっすりと寝た。

タケノコ

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