7月2日:2か国目トルコ(3) イスタンブール 「アラジャとバリスとの別れ」



エジプシャンバザール近く

「起床」
--------------------------
今日も朝9時頃起床し、ホステルの朝食を食べた。ホテルに滞在する人が市場からスイカを買ってきて、食べないかといわれたのでいただいた。

トルコのスイカは切った状態でみた限りでは日本とあまり変わらない。私
はスイカが大好きだ。なんといってもこのジューシーさが
たまらない。トルコのスイカもまた美味しかった。

「市場へ」
---------------------------
私は宿を出て、マーケットに向かった。
宿にてインターネットで見ていたとき、イスタンブールには、迷路のように迷ってしまう程大きなマーケットがあるというので行くことにした。

私は特に地図を持たないまま、なんとなくここら辺にマーケットがあるだろうとぶらぶら30分ほどホテルから歩いていると、マーケットらしきものを発見した。

そこのマーケットは通りが一路しかなかったが、トルコのお菓子など様々なものが並んでいた。私が歩いていると、
「ニーハオ」
「アニョハセヨ」
「こんにちわ」
たくさんの露天商が私に話しかけてくる。最初私は、
「No. Thank you.」
と言って丁寧に断っていたが、お店ごとに言われるので段々煩わしくなり、私は露天商を無視するようになっていった。

歩いていると、トルコのお菓子が沢山並ぶところに出た。トルコのお土産屋等でよく販売されているものだったので、前から何か気になっていたものだ。そこで露天商が、
「試食しますか?」
と言ってきたので、試食することにした。最初見た目が日本の羊羹にピーナッツを入れたようなものだったので、羊羹のような味を想像していたが、ピーナッツの風味が強く、羊羹とは全く違った食べ物でおいしかった。

あとで調べてわかったが、ここはエジプシャンバザールという場所。昔モスクだった場所を一部改造してできたバザールのようだ。

マーケットをしばらく歩いていると、大きなアーケード街に出くわした。ここがガイドブックに載っていたマーケットのようだ。

ここも後で調べてわかったが、ここはグランドバザールという場所。世界最大級のアーケード街であり、58の通りと4000店が連なる場所である。

偽物の時計から、金のコイン、高級そうな装飾品までたくさんのものが並んでいた。そこで私は時計のお店に興味を持って見ていたところ、他の露天商と同じように、、
「こんにちは。」
と日本語で話してきた。店の彼によると、時計は全て偽物であり、二種類のランクに分かれているのだという。ひとつはブルガリア製。値段は150LT(10500円)くらいからロレックスが買える。もう一つは中国製。こちらはなんと20TL(1400円)くらいでロレックスが購入できるという。

今まで行ったことのある海外の露天商にはたいてい偽物の商品が並んでいる。偽物の商品が公に出回っていないのは日本くらいだ。しかも、そこに売っている偽物のほとんどは中国製である。おそるべし中国偽物マーケット。中国では一体どれくらいの額の偽物が流通しているのだろうか。

ティッシュを売り歩く子供
「物を売り歩く子供」

-----------------------------
先日も日記で述べたが、トルコには違法にも関わらずたくさんの子供が貧しいがゆえに働いている。

私はマーケットでケバブとヨーグルトドリンクのセットを2TL(140円)で購入し、モスク近くのベンチで食べようとした。私がベンチを探している最中、食べ物をすでに持っているのにも関
わらず平気でレストランの店員が、
「食事はどうですか?」
と言ってしつこく付きまとってくる。私がいいと言っても、
「中ならテーブルがあるよ。食べるスペースあるよ。」
と言ってくる。しつこいので無視してそのまま歩き去った。

座れるベンチを発見し、私はそこに座ってサンドイッチをかぶりついた。トルコのケバブは、牛肉の表面がカリカリしていておいしい。ヨーグルトジュースは全く甘くなかった。明治ブルガリアヨーグルトのプレーン味をそのままジュースにしたような味である。最初変な味だと思ったが、慣れてくると意外といけた。

食べていると一人、小学生低学年のような子供がやってきてティッシュを売ってきた。ひとつ0.50TL(35円)だった。以前バリスが言っていたことを思い出した。
「小さな子供が働くことは違法だ。しかし貧しいから彼らは働いているんだよ。」
こんな小さな子供でも働かなければいけない程、この国には貧しい人がいるのだと言う事を肌で感じた。

水タバコ
「水タバコ」

------------------------------
私は午後2時、アラジャに再び会った。昨日トルコのビールを飲もうと約束していた。

しばらく歩くと、おしゃれな雰囲気の通りに出た。左側に「バックパッカーズカフェ」、右側にユースホステルのマークが付いたホテルが並ぶ。ここは安宿街なのだろうか。行きつけのカフェのような場所に連れてってくれた。あまりビールを飲むような場所には見えなかった。

そこで私たちはトルコのビール「EFES」を飲んだ。トルコのビールは味が濃く、なかなかおいしかった。ビールは一杯5TL(350円)。

次に出てきたのは「水タバコ」である。水タバコ・・・どこかで聞いたことがあったが、実際に見たのは初めてだった。水タバコは大きな器具の上にいちごなどのフレバーが付けられた煙草を乗せ、水を通していちごフレバーの水蒸気を出し、それ吸うもの。なんだか怪しい形をした器具である。

私も一度トライしてみた。パイプを吸うと泡がボコボコし、たくさんの水蒸気が湧いてくる。口に入った煙はほのかにイチゴの味がする。なんだか不思議な感覚である。

後で調べてみると、最近日本でもこの水タバコが流行しだしているのだとか。水タバコが設置されているカフェがあったり、器具が日本でも売られているのだという。ただ、WHO(世界保健機関)によると、最近まではそこまで有害ではないと思われていた水タバコも、煙草と同じような有害成分があると勧告しているそうだ。何事もほどほどが肝心である。

「福岡からの日本人」
------------------------------
私達がカフェにいると、そこへ二人の日本人らしき30歳くらいの男女が現れた。声を掛けてみると、やはり日本人で福岡からやってきたそうだ。聞くと、彼らは私と全く逆のルートを通ってイスタンブールに来ていた旅行者だった。ギリシャのアテネから、サントリーニ島、ロドス島を船で渡り、トルコのマルマリスに入った。そしてマルマリスからパムッカレ、カッパドキアを経由してイスタンブールに行ったという。

私は旅行会社に頼んでいたトルコ国内旅行代金が高いか探るため、彼らにトルコ国内でいくらかかったどうか訊ねてみた。すると、私の頼んだ額の6割くらいで行ったというのだ。なんてことだ。やはり旅行代金は高かったようである。

旅行会社の言う安いは私が求めるのは安いではなく、バックパッカ―といしての格安である。別にそこまで快適さを求めていない。どうやら道を誤ったようだ。もう遅いだろうが、後で旅行会社へキャンセルに行こうと決めた。

「再び絨毯屋へ」
------------------------------
カフェで昨日街を案内してくれたバリスが現れ、私たちは再び絨毯屋へ足を運ぶことになった。

いつもは屋上で話しをしていたが、何故か今回は2階の絨毯ショールームだ。なんだか怪しい。しばらく二人で話すと、再び絨毯屋のイケメン社長が現れた。しばらくイスタンブールや旅行会社の話をした。そして案の定、彼は私に絨毯を勧めてきた。
「昨日、いい絨毯が入ってきたんだよ。ヒロ(私はこう呼ばれている)にぴったりだと思うんだけどどうだい?」
確かに彼らにお世話になった部分はたくさんあるが、私は絨毯が全く欲しくなかった。
「いくらなんですか?」
「日本円で15000円かな。日本で買うと7万する品だよ。」
申し訳ないが、私は即座に断った。高いし、全くいらない。やはり私に絨毯売るためにここまで優しく接していたのかと思ってしまう。彼らが絨毯屋なら勧めてくるのは当然かもしれないが、あまり気持ちが良くなかった。

絨毯屋を出て、アラジャは友達と約束があるとのことで外を出た。そして私はバリスと一緒になった。絨毯を買わなくてもバリスの態度に変化はない。

私はこれまでたくさんアラジャとバリスにお世話になった。彼らの会社の人が二回絨毯を売りつけてきてはしたが、彼らはたくさんの場所に連れて行ってくれたし、イスタンブールの文化や歴史、イスラム文化などたくさんの事を教えてくれた。絨毯を買わなくても度に変化がないところからすると、売る気持ちはあったがそのほとんどが善意だったのではないかと私は思う。こう思う私はお人好しだろうか。

彼らと共に過ごすことができて、一人だけでは味わえないイスタンブールを味わうことができた。そのことに感謝したい。

「旅行会社へ」
------------------------------
旅行会社に行くと、私を受付した女性がお客と話していた。
「今取り込み中なので、一時間後に来てください。」

「アラジャとバリスとの別れ」
------------------------------
バリスと共に再び旅行会社を出ると、私達は再びアラジャに出会った。バリスはこれらから友人と会う約束があるので行かなければならないという。彼らと共にするイスタンブールも良いが、そろそろ一人でイスタンブールを堪能したくなってきたので私もその場を去ることにした。

「再び旅行会社へ」
------------------------------
約一時間経った後、私の受付をした女性は姿を消し、代わりにひげを蓄えた中年男性が席に座っていた。
「以前申し込んだ旅行をキャンセルしたい。高いからだ。」
「もうすべて手配を済ましているので、キャンセルにはだいたい60%手数料が必要だ。」
出発前日なので当然だろう。もう遅い。

明日、この旅行は決行される。

もう旅行会社で何かを頼むのは絶対にやめよう。現地に行き、全部自分で手配しよう。

タケノコ

0 件のコメント:

コメントを投稿

Instagram