7月5日 トルコ(6):カッパドキア 「カッパドキアツアー」

「起床」

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昨日寝る前にコーヒーを飲んだせいであまり寝付けなかったが、スプリングの入っているふわふわしたベットはとても気持ち良かった。

8時半に起き、ツアーに出かける準備をして朝食を取るため、食堂に向かった。

食事は5つの種類から選ぶことができる。
「トルコ風の朝食」、「フランス風の朝食」、「オムレツ」。「Menemen(卵とトマトを混ぜて焼いたもの)、「コンフレーク」だ。私はせっかくなので迷わずトルコ風の朝食を頼んだ。

トルコ風の朝食はパンが主食。チョコレート、はちみつ、チェリー、バターのペーストと、トマト、キュウリ、オリーブ、チーズ、ゆで卵が出され、それと一緒に食べるようだ。パンは基本的に食べ放題。大食いの私は、バスケットに入っているパンを全て平らげた。

「ツアーバスの到着」
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旅行会社の予定表によるとバスの到着時刻は9時だったが、バスは9時30分に到着した。これくらいの遅れはこの国では普通なのだろう。

バスは中型で、席はほぼ満席。オーストラリア人、アメリカ人、コロンビア人、トルコ人と、私を含めた日本人が4人乗っていた。

私はバスの一番後ろに座った。隣にいたのはアメリカ人のディビット。聞くところによると、彼は弁護士を経て現在キリスト教会の宣教師をやって世界を回っているそうだ。弁護士の仕事をしているときに、たくさんの人々に刑を与えてしまったのでその罪滅ぼしでやっているのだとか。キリスト教徒の私にはない発想だが、なんだかすごそうな人である。彼はイスタンブールから黒海あたりを友人とドライブしていたが、カッパドキアに来てから友人と別れ、このツアーに参加している。

「カッパドキアのパノラマビュー」
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バスは出発して15分程で最初のスポットに到着した。

最初のスポットは、丘の上からカッパドキアのパノラマビューを見渡すツアー。良い眺めを見ながら、ガイドはカッパドキアの説明をした。

私はそこまで英語力がないので、100%は理解できなかったが、いくつもの火山から出てくる灰が積もって、様々な色の地層があるというようなことを言っているようだった。しかし、私はそんな話より、この地形のおもしろさ事態にとても魅力を感じる。

「カッパドキアウォーキングツアー」
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パノラマビュースポットを離れ、私たちはウォーキングスポットに出向いた。そこにある岩はとてもおもしろい形をしている。よく見ると、鷲のような形をしていたり、ゴリラのような形をしていたり、スヌーピーのような形をしていたりして、見ていて飽きが来ない。

先出のディビットは、サンダルで来ていた。滑りやすい急な坂道をサンダルで歩くのはとても辛そうだ。
「ホテルの人がサンダルでもいいって言ってたんだよ。」
かわいそうなディビットである。

「ツアーの日本人」
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今回は旅行会社の人が、
「日本人のガイドは高いから、英語のガイドにしたらいい。」
と言っていたので、日本人はいないと思っていたが、実際には私を含め、日本人4人が同行していた。

一人は、オランダで日系メーカーの駐在員を務める男性。4日間トルコを旅するそうだ。旅の経験も豊富で、様々なことを教えてくれた。

もう二人は女性。一人は、アメリカの大学院で社会福祉学を勉強しているのだとか。スウェーデンで学会の発表があり、その帰りにトルコに旅行してきているのだという。

日本人が4人もいたわけだが、いつも日本人同士で日本語で話していても感じが悪いので、私はなるべく離れて行動するよう意識した。しかし、やはり日本語が一番話しやすいので結構話してしまう。あまり良くなかったかもしれない。

「トルコの陶磁器職人」
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次に向かったのが、トルコの陶磁器職人ショーだ。カッパドキアの土がいいからここで作っているのか、ここカッパドキアのこの陶磁器は日本でも売られている程有名なようだ。

陶磁器職人の店に入ると、代々陶磁器を作っている、いかにも職人という男が現れた。肌の色も茶色いのに、エプロンやズボンに土が被って茶色く染まっているので、もう全身が茶色だった。もう6代も続いているというからすごい。

彼は足で台を回転させ、土の塊から見事にお茶を入れるポットを造り上げた。その作り方は日本の陶磁器の作り方とそっくり。トルコの陶磁器も日本の陶磁器も、起源は同じなのだろうか。

職人のショーを見た後、私たちは絵付けをする職人が仕事をする部屋に入れられた。絵付けをする職人をこんなに間近で見たのは初めてだったので、おもしろい。

そして次に入れられたのが、トルコの陶磁器ショップだ。何百もの陶磁器が並ぶその様はまるで博物館のようだった。一番高い陶磁器は何かと聞くと、80万円する大きなワイン入れがそうだと言う。ワイン入れはとても巨大で、持ち上げるのに一苦労しそうだ。鑑賞用としてはよさそうだが、一体誰がこの大きな器にワインを入れるのだろうか。その姿をぜひ見てみたいものである。

「満腹のビュッフェ・ランチ」
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陶磁器職人の店を離れて、おまちかねのランチタイムとなった。真白なテーブルクロスがひかれたテーブルが並び、席ひとつひとつにグラスと、形どられたナプキンが置かれている。見た目が豪華だ。私がここでランチを食べて良いのだろうか。

そこには主菜はライスからパスタ、チキンにビーフ、サラダは10種類程が並び、私の食欲をそそる。この旅を始めて初めてのビュッフェだ。私はこれからこんなものは二度と食べられないどろうと思い、大きめのプレート二枚にあらゆる料理をのせた。

ランチの時には、先出の日本人会社員の方と主に話していた。この方はエジプトにも行ったことがあるというので、話を聞いた。私はイスタンブールの客引きにあまりいい気持ちになれなかったが、エジプトの客引きは世界一だと彼はいう。さらに、アジアにいけばそんな客引きはごまんといるという。世界は広い。

会社員の方のツアーは、航空券も入れて4日間で500ユーロだという。私のは6日間で400ユーロ。会社員の方の基準で考えれば、ツアーの値段は少し安いようである。いい食事にいいホテルに泊っているのならばこの値段は妥当なのだろう。しかし、私にとっては贅沢だ。

ツアーには、スペイン人もいたので、スペインのどのあたりが良い場所か聞いてみた。やはりマドリッドやバルセロナが良いという。ただ、スリが多いというので、気をつけなければならない。スペインは治安が悪いという。特に都市部はそうだ。気をつけなければならない。

「オープン・エアー博物館」
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ランチを終え、満腹で満足となった私たちが次に向かったのが、私の滞在するギョレメ近くにある、「ギョレメ・オープン・エアー博物館」である。

ここには、洞窟の中にたくさんの教会があった。キリスト教の知識がないし、英語もそこまでのレベルである私は、ガイドの話をあまり理解することができなかった。しかし、日本の学校で英語教師をやっているというオーストラリア人のダイアナが、とても丁寧に私に教えてくれたのだ。さすがは教師である。感謝でいっぱいだ。

たくさんの教会があったのだが、ここらにある教会はトルコがイスラム国家になった時にキリスト教徒たちがこの場所に逃げ、生活するために建てられたものだ。なので目立たない洞窟にたくさん教会や家が作られている。

洞窟教会に描かれているフレスコ画は、10~12世紀に描かれたもの。すでに風化が進み、イエス・キリストの顔はもう消えている。

宗教というものはすごい。迫害を受けてまで洞窟を造り、信仰を続けるそのパワーと、宗教から生まれる数々の美しい芸術にはとても魅力を感じる。宗教がなければ、現代の美術は今ほど大成されたものではないだろう。たくさんのフレスコ画を見て、私はガイドの説明を聞かずにこんなことを考えていた。

「ツアー1日目の終わり」
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オープン・エアー博物館を出て、カッパドキアの大きな岩をくりぬいて作った大きな城とラクダを見た後、バスはノーマッドホテルへと向かい、私を届けてくれた。時間は17時20分。ツアーは一日に回る場所としてとても良かったように思う。

ツアーは2日間続く。ツアーの日本人は今日が2日目らしく、ここでお別れだ。少し残念。彼らいわく、もう一日は地下都市を探索するのだとか。明日がとても楽しみだ。

「停電」
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夜、私がホテルの食堂で本を読んでいたとき、停電が起きた。ホテルの人に聞くと、停電は結構頻繁に起こるのだという。
「30分くらいで直るよ。」

そういえば、日本の送電システムは世界で最たる品質を持っていると聞いたことがある。日本では台風などが起こらない限り、停電はほぼない。

しかし、海外では多くの国で日常茶飯事として起こるものだろうか。トルコではそのようだった。

街全ての明かりが消えているので、辺りは真っ暗。光といえば、たまに通る車のヘッドライトくらいである。しかしその日は偶然にも満月だった。月の光は意外にも、とても明るかった。

タケノコ

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